Session 1: 基礎 — AIエージェントを理解し、動かしてみる

セッション概要

項目内容
所要時間120分
目的AIチャットとAIエージェントの違いを理解し、ターミナルへの心理的ハードルを下げ、Claude Codeを自分のPCで動かせるようになる
前提条件Session 0を受講済み、Mac/Windows/LinuxのPC持参、インターネット接続
参加者の到達目標Claude Codeをインストールし、最初の指示を出し、成果物を確認できている。CLAUDE.mdの役割を理解している

事前準備(講師向け)

必要な環境

  1. 参加者のPC要件の事前確認

    • Node.js v18以上がインストールされていること
    • ターミナル(Mac: Terminal.app、Windows: PowerShell または Windows Terminal)が使えること
    • Anthropic APIキーを参加者分用意する または 参加者に事前取得を依頼
  2. APIキーの準備(重要)

    • 方法A: 組織のAPIキーを参加者に一時配布(ワークショップ後に無効化)
    • 方法B: 参加者に事前にAnthropicアカウント作成とAPIキー取得を案内
    • いずれの場合も、APIキーの取り扱い注意事項(他人に共有しない、公開しない)を伝える
  3. 事前セットアップ案内メール(セッション1週間前に送付)

    件名: 【Session 1準備】Node.jsのインストールをお願いします
    
    次回Session 1では、お手元のPCでAIエージェントを動かします。
    事前にNode.jsのインストールをお願いします。
    
    ▼ インストール手順
    1. https://nodejs.org/ にアクセス
    2. 「LTS」と書かれた方のボタンをクリックしてダウンロード
    3. ダウンロードしたファイルを開き、画面の指示に従ってインストール
    
    ▼ インストール確認
    - Mac: 「ターミナル」アプリを開き、node -v と入力してEnter
    - Windows: 「PowerShell」を開き、node -v と入力してEnter
    - バージョン番号(例: v20.11.0)が表示されればOKです
  4. 当日配布物

    • participant-handout.md(印刷 or デジタル配布)
    • APIキー(個別に印刷した紙、またはチャットで個別送信)

リハーサルチェックリスト

  • Node.jsインストール手順を自分のPCで再確認
  • npm install -g @anthropic-ai/claude-code が正常に完了することを確認
  • claude コマンドが起動することを確認
  • 簡単なリサーチタスクをClaude Codeで実行し、所要時間を計測
  • CLAUDE.mdの作成デモを一度リハーサル
  • Wi-Fi接続が安定していることを確認
  • プロジェクター/画面共有の動作確認
  • Windows/Macそれぞれの画面の見え方を確認(可能であれば両方用意)

タイムテーブル

1. 前回の振り返りと宿題共有(10分)

講師の発言例:

「前回のSession 0では、GitHubのIssueに依頼を書くだけで、 AIエージェントが自動でリサーチしてレポートを作ってくれる体験をしました。 『すごい!』と感じた方が多かったと思います。 宿題として『AIエージェントに任せられそうなタスク』を考えてきた方、 いくつか共有していただけますか?」

やること:

  • 2〜3名に宿題の内容を発表してもらう(挙手制、指名はしない)
  • 出てきたタスク例をホワイトボードやチャットにメモする
  • 「今日は、あのAIエージェントの仕組みを理解して、自分のPCで動かせるようになります」と今日のゴールを宣言

つまづきポイントと対処法:

  • 宿題をやっていない参加者が多い場合 → 責めずに、その場で30秒考えてもらう
  • 「タスクが思いつかない」という場合 → 「日報作成」「会議の議事録まとめ」「メールの下書き」などを例示

2. AIチャット vs AIエージェント — 何が違うのか(15分)

講師の発言例:

「まず、皆さんが普段使っているChatGPTやClaudeのチャット機能と、 前回体験した『AIエージェント』は何が違うのかを整理しましょう。

一番わかりやすい例えは、こうです。 AIチャット = 相談相手。質問すると答えてくれる。でも、実際に手を動かすのは自分。 AIエージェント = 仕事を任せられる部下。タスクを渡すと、自分で考え、自分で手を動かし、成果物を出してくれる。」

スライドまたはホワイトボードで説明する内容:

┌─────────────────────────────────────────────────────────┐
│                    AIチャット                              │
│                                                           │
│  あなた: 「提案書の構成を考えて」                              │
│  AI:     「1.背景 2.課題 3.提案 4.効果 がよいでしょう」        │
│  あなた: (自分でWordを開いて書き始める)                       │
│                                                           │
├─────────────────────────────────────────────────────────┤
│                   AIエージェント                            │
│                                                           │
│  あなた: 「提案書を作成して」                                 │
│  AI:     ① タスクを理解する                                 │
│          ② 必要な情報を集める                               │
│          ③ 構成を考える                                    │
│          ④ ファイルを作成する                               │
│          ⑤ 「できました、確認してください」                    │
│                                                           │
└─────────────────────────────────────────────────────────┘

エージェントの3つの特徴を説明:

  1. 自律性(じりつせい) — 途中で人間に聞かなくても、自分で判断して進められる
  2. ツール使用 — ファイルを作る、Webで調べる、コマンドを実行するなど「道具」を使える
  3. マルチステップ実行 — 一つの依頼に対して、複数の手順を自動で順番に実行できる

講師の発言例:

「前回の体験を思い出してください。 皆さんがIssueに書いたのは『こういう調査をして』という依頼だけでしたよね。 AIエージェントは、それを受け取って、自分で調べ、自分でファイルを作り、 最後にPull Requestで『確認してください』と出してきました。 これがまさに、自律性・ツール使用・マルチステップ実行の3つが組み合わさった動きです。」

つまづきポイントと対処法:

  • 「結局チャットと何が違うの?」という質問 → 「チャットは会話の中で答えが完結します。エージェントは会話の外に出て、ファイルを作ったりWebを見たりできるのが決定的な違いです」
  • 「エージェントの方がいつも優れているの?」→ 「いいえ。ちょっと質問したいだけならチャットの方が手軽です。まとまった作業を任せたいときにエージェントが活きます」

3. ターミナル入門 — 怖くない、ただの「テキストで操作するPC」(15分)

講師の発言例:

「ここから先は、皆さんの手元のPCを使います。 まず『ターミナル』というものを開いていただきますが、 先に一つだけ伝えたいことがあります。

ターミナルは怖くありません。

普段、マウスでフォルダをダブルクリックして開きますよね? ターミナルは、それをテキスト(文字)で操作するだけのものです。 やっていることは全く同じです。見た目が違うだけです。」

ステップ1: ターミナルを開く(5分)

講師は画面共有しながら、参加者と一緒に操作する。

  • Mac: 「Spotlight(⌘ + スペース)を開いて、“ターミナル” と入力してEnter」
  • Windows: 「スタートメニューで “PowerShell” と検索して開く」

講師の発言例:

「黒い画面(または白い画面)が出ましたか? これがターミナルです。映画のハッカーっぽい画面ですが、やることは単純です。」

ステップ2: 3つのコマンドを体験(10分)

一つずつ、講師がデモ → 参加者が実行 → 結果を確認、の流れで進める。

コマンド1: pwd(自分がどこにいるか確認する)

「パソコンの中にはたくさんのフォルダがあります。 今、自分がどのフォルダにいるかを確認するコマンドが pwd です。 『Print Working Directory(今いる場所を表示)』の略です。 入力してEnterを押してみてください。」

$ pwd
/Users/tanaka

/Users/tanaka のように表示されましたか? これは『今、tanakaさんのホームフォルダにいますよ』という意味です。」

コマンド2: ls(今いる場所にあるファイルを一覧する)

「次に、今いるフォルダの中身を見てみましょう。 ls と入力してEnterを押してください。 『List(一覧表示)』の略です。」

$ ls
Desktop    Documents    Downloads    Music    Pictures

「見慣れたフォルダ名が出てきましたよね。 Finderやエクスプローラーで見ているのと同じものです。」

コマンド3: cd(フォルダを移動する)

「最後に、フォルダの中に移動してみましょう。 cd Desktop と入力してEnterを押してください。 『Change Directory(場所を変える)』の略です。」

$ cd Desktop
$ pwd
/Users/tanaka/Desktop

pwd でもう一度確認すると、場所がDesktopに変わりましたね。 ダブルクリックでフォルダを開くのと同じことを、テキストでやっただけです。」

元に戻る方法も伝える:

「一つ上のフォルダに戻るには cd .. と入力します。ドットを2つです。」

講師の発言例(まとめ):

「今日覚えるコマンドは、この3つだけです。 pwd = 今どこにいる?、ls = ここに何がある?、cd = 移動する。 これだけで、ターミナルの基本操作は完了です。

そして大事なことをもう一つ。 ターミナルで間違ったコマンドを打っても、PCは壊れません。 存在しないコマンドを打つと『そんなコマンドはありません』と言われるだけです。 安心していろいろ試してみてください。」

つまづきポイントと対処法:

問題対処法
Macで「ターミナル」が見つからないFinder → アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル で案内
Windowsで文字化けするPowerShellのフォント設定を変更するか、Windows Terminalの導入を案内
ls で何も表示されないそのフォルダが空である可能性。cd Desktop など別のフォルダに移動してから再実行
コマンドを打ち間違えた「“command not found” と出ても大丈夫。もう一度正しく打てばOK」と伝える
ターミナルのフォントが小さいCtrl/Cmd + ”+” で拡大できることを案内

4. Claude Codeのインストールと初回起動(20分)

講師の発言例:

「いよいよ、AIエージェント “Claude Code” を皆さんのPCにインストールします。 ターミナルに、これから言うコマンドを入力してください。」

ステップ1: Node.jsの確認(2分)

$ node -v
v20.11.0

「バージョン番号が表示されればOKです。 もし『command not found』と出た方は、手を挙げてください。 一緒にインストールしましょう。」

Node.jsが入っていない参加者への対処:

  • 事前案内で入れてもらっていることが前提だが、当日対応も想定
  • https://nodejs.org/ から LTS版をダウンロード・インストール
  • インストール後、ターミナルを一度閉じて再度開く必要がある

ステップ2: Claude Codeのインストール(5分)

$ npm install -g @anthropic-ai/claude-code

npm は、Node.jsの『アプリストア』のようなものです。 このコマンドで、Claude Codeというアプリをインターネットからダウンロードして インストールしています。少し時間がかかるので待ちましょう。」

講師の発言例(インストール待ちの間):

「画面にいろいろな文字が流れていますが、これはインストールの進行状況です。 エラーが赤い文字で出なければ問題ありません。」

ステップ3: APIキーの設定(5分)

$ export ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-xxxxxxxxxxxxxxxx

「APIキーとは、Claude Codeが『自分は正規の利用者です』と サーバーに証明するための暗証番号のようなものです。 今からお配りするキーを入力してください。

重要: このキーは他の人に教えたり、SNSに載せたりしないでください。 クレジットカード番号と同じくらい大切な情報です。」

  • APIキーを参加者に配布(紙、チャット、またはスライドに一時表示)
  • Windowsの場合は $env:ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-xxxxxxxxxxxxxxxx" になることを補足

ステップ4: Claude Codeの起動(5分)

$ claude

claude と入力してEnterを押すと、Claude Codeが起動します。」

起動成功時の画面イメージ:

╭──────────────────────────────────────────╮
│ ✻ Welcome to Claude Code!                │
│                                          │
│   /help for help                         │
│                                          │
╰──────────────────────────────────────────╯

>

「この > マーク(プロンプト)が出たら、Claude Codeに指示を出せる状態です。 おめでとうございます!これでAIエージェントが皆さんのPCで動いています。」

ステップ5: 最初の対話(3分)

「試しに何か話しかけてみましょう。例えば、こう入力してみてください。」

> こんにちは。あなたは何ができますか?

「返事が返ってきましたか? これはまだ『チャット』の段階です。 次のセクションで、エージェントとしての真価を体験しましょう。」

つまづきポイントと対処法:

問題対処法
npm: command not foundNode.jsがインストールされていない。事前案内の手順で再インストール
npmインストール時にPermissionエラー(Mac)sudo npm install -g @anthropic-ai/claude-code で再実行。パスワード入力が必要と案内
npmインストール時にPermissionエラー(Windows)PowerShellを「管理者として実行」して再実行
APIキーのエラーキーの前後に余分なスペースがないか確認。クォーテーションで囲むことを試す
claude: command not foundターミナルを一度閉じて再度開く。またはフルパスで実行: npx @anthropic-ai/claude-code
起動後に認証エラーAPIキーが正しく設定されているか echo $ANTHROPIC_API_KEY で確認

5. 最初のタスク実行(30分)

講師の発言例:

「ここからが本番です。Claude Codeに『仕事』を依頼してみましょう。 前回のSession 0ではGitHub上でやりましたが、今回は自分のPCの上で、 直接AIエージェントに指示を出します。」

ステップ1: 作業フォルダの準備(5分)

Claude Codeを一度 /exit で終了し、作業フォルダを作る。

$ cd ~/Desktop
$ mkdir my-first-project
$ cd my-first-project

「デスクトップに my-first-project というフォルダを作りました。 mkdir は ‘Make Directory’(フォルダを作る)の略です。 このフォルダの中でClaude Codeを起動しましょう。」

$ claude

ステップ2: リサーチタスクを依頼(10分)

「では、Claude Codeにリサーチを依頼してみましょう。 以下の例を参考に、自分の業務に関連するテーマで依頼してみてください。」

タスク例A:

> 2025年のSaaS業界の主要トレンドを5つ調査し、report.md というファイルに
  まとめてください。各トレンドについて、概要と具体的な事例を含めてください。

タスク例B:

> リモートワークとオフィスワークのメリット・デメリットを比較した表を
  comparison.md というファイルに作成してください。

タスク例C:

> 新入社員向けのビジネスマナー研修の企画書を training-plan.md という
  ファイルに作成してください。60分の研修を想定してください。

ステップ3: 権限確認(パーミッション)の体験と説明(5分)

「Claude Codeが作業を始めると、途中で 『ファイルを作成してもよいですか?』のような確認が表示されることがあります。 これは**権限確認(パーミッション)**と呼ばれるもので、 AIエージェントが勝手に危険な操作をしないための安全装置です。」

Claude wants to create file: report.md
Allow? (y/n)

y(Yes)を入力してEnterを押すと、作業が続行されます。 これは非常に重要な設計思想です。 AIエージェントは強力ですが、最終的な判断は人間が行います。 『やっていいですか?』と必ず聞いてくれるのです。」

ステップ4: 成果物の確認(5分)

$ ls
report.md

ls で確認すると、ファイルが作成されていますね。 Finderやエクスプローラーで my-first-project フォルダを開いて、 ファイルが実際にあることも確認してみてください。

ダブルクリックで開いて中身を読んでみましょう。 これは皆さんのPCの中に作られた、本物のファイルです。 Session 0ではGitHub上でしたが、今回は自分のPCの中で起きています。」

ステップ5: 追加指示の体験(5分)

「ファイルの内容を見て、修正してほしい点があればClaude Codeに追加指示を出せます。」

> report.md の3番目のトレンドについて、もう少し具体的なデータを追加してください。

「このように、対話しながら成果物をブラッシュアップできます。 Session 0でPRにコメントしたのと同じことを、ターミナル上でやっているわけです。」

講師の発言例(まとめ):

「今やったことを整理しましょう。

  1. フォルダを作った
  2. Claude Codeを起動した
  3. 日本語でタスクを依頼した
  4. AIエージェントがファイルを作成した
  5. 確認して、追加指示を出した

Session 0ではGitHubの画面でやっていたことを、 自分のPCのターミナルで直接やった、ということです。」

つまづきポイントと対処法:

問題対処法
Claude Codeの応答が遅い「AIが考えている最中です。複雑なタスクほど時間がかかります」と案内
英語で応答される「日本語で回答してください」と追加指示するか、最初の指示に「日本語で」を含める
ファイルが作成されないClaude Codeの出力を確認。エラーがあれば講師に相談するよう案内
権限確認で何を選べばいいかわからない「ファイルの作成や読み取りは基本的にYesで大丈夫」と伝える
参加者のタスクが思いつかないタスク例を提示し、そのまま使ってもらう

6. CLAUDE.mdの紹介(15分)

講師の発言例:

「最後に、Claude Codeをもっと賢く使うための仕組みを一つ紹介します。 CLAUDE.md というファイルです。

皆さんの職場に新しいメンバーが入ってきたとき、 『引き継ぎ書』や『業務マニュアル』を渡しますよね? CLAUDE.mdは、AIエージェントへの引き継ぎ書です。」

ステップ1: プロジェクトフォルダの概念(3分)

「Claude Codeは、起動したフォルダを『自分の仕事場』として認識します。 そのフォルダの中にあるファイルを読み書きできます。 これを『プロジェクトフォルダ』と呼びます。

先ほど作った my-first-project がまさにプロジェクトフォルダです。」

my-first-project/           ← プロジェクトフォルダ(AIの仕事場)
├── CLAUDE.md               ← AIへの引き継ぎ書
├── report.md               ← AIが作った成果物
└── (その他のファイル)

ステップ2: CLAUDE.mdの役割を説明(5分)

「CLAUDE.mdに書いておくと、Claude Codeが毎回自動的に読んでくれます。 つまり、毎回同じ指示を繰り返す必要がなくなります。

例えば、こんなことを書いておけます。」

# プロジェクト設定

## あなたの役割
あなたはマーケティング部門のリサーチアシスタントです。

## 作業ルール
- 成果物は必ず日本語で作成すること
- ファイル形式はMarkdown(.md)を使うこと
- 調査内容には出典(情報元)を明記すること
- 表やリストを活用して読みやすくすること

## 対象読者
マーケティング部門のマネージャー(非技術者)

「こう書いておけば、毎回『日本語で書いて』『出典を入れて』と 言わなくても、最初から守ってくれるようになります。

Session 0で使ったリポジトリにもCLAUDE.mdがありましたね。 あれがあったから、AIエージェントは適切な形式で成果物を出せていたのです。」

ステップ3: 一緒にCLAUDE.mdを書いてみる(7分)

「では、さっき作った my-first-project フォルダに、 CLAUDE.mdを作ってみましょう。Claude Codeに頼んで作ってもらいます。」

Claude Codeが起動していない場合は再起動:

$ cd ~/Desktop/my-first-project
$ claude

Claude Codeに指示:

> このプロジェクトのCLAUDE.mdを作成してください。
  以下の内容を含めてください:
  - あなたの役割: ビジネスリサーチアシスタント
  - 成果物は日本語で作成すること
  - ファイル形式はMarkdown
  - 調査には出典を明記すること

「CLAUDE.mdが作成されました。 次回以降、このフォルダでClaude Codeを起動すると、 毎回この設定が自動的に読み込まれます。

引き継ぎ書を一度書けば、AIエージェントはいつでもそれを覚えていてくれる。 これがCLAUDE.mdの力です。」

講師の発言例(応用ヒント):

「CLAUDE.mdは自由に書き換えられます。 プロジェクトが変われば、引き継ぎ書の内容も変えればいいのです。 今後のセッションで、もっと実践的なCLAUDE.mdの書き方も学んでいきます。」

つまづきポイントと対処法:

問題対処法
CLAUDE.mdの名前を間違える(claude.md、Claude.md等)大文字であることが重要と説明。Claude Codeが自動で作ってくれるので、手動で作る必要はないと案内
何を書けばいいかわからない「まずは役割・言語・フォーマットの3つだけでOK」と伝える
プロジェクトフォルダの概念がわからない「デスクトップに作った新しいフォルダ = プロジェクトフォルダ」と具体的に指差し

7. 振り返りとQ&A(15分)

問いかけ(5分):

  1. 理解度チェック: 「AIチャットとAIエージェントの違いを、自分の言葉で説明できる方はいますか?」
  2. 感想: 「ターミナルを初めて使った感想は?思ったより怖くなかった、という方は?」
  3. 驚き: 「Claude Codeを実際に動かして、一番印象に残ったことは?」

講師が整理するポイント(5分):

「今日学んだことを振り返りましょう。」

  • AIチャットとAIエージェントは別物

    • チャット = 会話相手(答えてくれるが、手は動かさない)
    • エージェント = 部下(考えて、手を動かし、成果物を出す)
  • ターミナルはただのテキスト操作

    • pwd = 今どこ? / ls = 何がある? / cd = 移動する
    • 間違えても壊れない
  • Claude Codeは自分のPCで動くAIエージェント

    • Session 0のGitHub体験と同じことを、ローカルPCで直接実行
    • 権限確認があるので、勝手に危険なことはしない
  • CLAUDE.mdはAIへの引き継ぎ書

    • プロジェクトフォルダに置くと毎回自動で読まれる
    • 繰り返し指示する手間が省ける

Q&A(5分):

よくある質問と回答例:

質問回答
「APIキーにお金はかかるの?」「はい、AIの利用量に応じて費用が発生します。今日の演習程度であれば数十円〜数百円程度です。ワークショップ中は組織のキーを使いますので個人負担はありません」
「Claude Codeは常に起動しておくの?」「いいえ、必要なときに起動し、終わったら /exit で終了できます」
「作ったファイルはどこに保存されるの?」「Claude Codeを起動したフォルダ(プロジェクトフォルダ)に保存されます。普通のファイルなので、Finderやエクスプローラーから開けます」
「オフラインでも使えるの?」「いいえ、Claude Codeはインターネット経由でAIサーバーと通信するため、オンライン環境が必要です」
「セキュリティは大丈夫?」「Claude Codeはファイル操作の前に確認を求めます。また、APIキーを適切に管理し、機密情報をプロンプトに含めないよう注意すれば安全に使えます」

次回予告とクロージング

講師の発言例:

「今日は、ターミナルを開き、Claude Codeをインストールし、 初めてAIエージェントに自分のPCで仕事を依頼するところまで来ました。

Session 0では『すごい!』と感じた体験の裏側が、 少しずつ見えてきたのではないでしょうか。

次回Session 2では、ファイルの管理方法(Git)と、 チームでのAIエージェント活用について学びます。 AIエージェントが作った成果物を、きちんと管理して 蓄積していくための仕組みです。」

宿題(任意):

  • Claude Codeで自分の業務に関連するタスクを2つ実行してみる
  • CLAUDE.mdの内容を自分なりにカスタマイズしてみる
  • 次回までにClaude Codeが作成したファイルをデスクトップの my-first-project フォルダで確認しておく

付録A: Node.jsインストール手順(詳細)

Mac

  1. https://nodejs.org/ にアクセス
  2. 「LTS」版のダウンロードボタンをクリック
  3. ダウンロードされた .pkg ファイルを開く
  4. インストーラーの指示に従う(すべて「続ける」「同意する」でOK)
  5. ターミナルを開き、node -v で確認

Windows

  1. https://nodejs.org/ にアクセス
  2. 「LTS」版のダウンロードボタンをクリック
  3. ダウンロードされた .msi ファイルを開く
  4. インストーラーの指示に従う(すべて「Next」「I accept」でOK)
  5. 重要: インストール後にPowerShellを一度閉じて再度開く
  6. node -v で確認

付録B: APIキー設定の永続化(参考情報)

ワークショップでは毎回 export コマンドで設定しますが、 ターミナルを閉じるとAPIキーの設定が消えてしまいます。 永続化したい場合は以下の方法があります(講師がフォロー時に案内):

Mac (zsh)

echo 'export ANTHROPIC_API_KEY=sk-ant-xxxxxxxx' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc

Windows (PowerShell)

[Environment]::SetEnvironmentVariable("ANTHROPIC_API_KEY", "sk-ant-xxxxxxxx", "User")

注意: この設定は自主学習で継続利用する場合にのみ案内してください。 ワークショップ中は毎回手動設定で十分です。

付録C: トラブルシューティング一覧

問題原因対処法
node -v でエラーNode.js未インストール付録Aの手順でインストール
npm install -g でPermissionエラー権限不足Mac: sudo を先頭につける / Windows: 管理者で実行
claude でcommand not foundパスが通っていないターミナル再起動、または npx @anthropic-ai/claude-code
APIキーエラーキーの設定ミスecho $ANTHROPIC_API_KEY で設定値を確認
Claude Codeが応答しないネットワーク問題Wi-Fi接続を確認、別のネットワークを試す
インストールが極端に遅いネットワーク帯域テザリングを試す、講師のPCでデモを見せる

付録D: 講師用チェックリスト(当日)

  • Node.jsインストール手順の印刷物を用意
  • APIキーを参加者分準備(個別の紙またはチャットで配布)
  • 自分のPCでClaude Codeが動作することを最終確認
  • Mac/Windows両方のターミナルの開き方を説明できるよう準備
  • Wi-Fi接続の安定性確認
  • プロジェクター/画面共有の動作確認
  • 予備のモバイルホットスポット準備(オプション)
  • participant-handout.md の配布準備(印刷 or デジタル)